歯の仕組み

歯の仕組み

歯の仕組みを知ることは、歯周病(歯槽膿漏)にならないためのスタートです。
歯というのは、1日に5000~7000回も噛むといわれています。しかもその時、大人1人分の体重と同じくらいの圧力がかかっています。 その圧力に耐えていられるのは、歯自体が非常に硬いものでつくられており、しかも頑丈な土台で支えられているからです。 もちろん、そのために、歯肉も丈夫であるからです。
歯は、肉眼で見える「歯冠部」と歯肉に埋まった「歯根部」とに分かれています。そして、歯冠部と歯根部の境目で、歯肉に囲まれた部分を歯頸部といいます。

歯冠部 しかんぶ

歯冠部の主体は、象牙質という硬い組織でできています。歯冠部ではこの象牙質を「エナメル質」という組織がおおっています。エナメル質は人間の体の中で、もっとも硬い組織です。

歯槽骨 しそうこつ

歯を支えているのは、アゴの骨がのびた歯槽骨です。ここに歯根部が埋めこまれています。

歯髄 しずい

歯髄は歯の神経ともいわれ、硬い歯に生身の感覚をあたえ、栄養を補給します。

歯根膜しこんまく

歯根膜は線維の集まりで、硬いものを噛んでもアゴに伝わらないように、クッションの役割をしています。また歯根膜には知覚神経が通っていて、歯ざわりや歯ごたえを感じとり、固いものは固く、柔らかいものは柔らかく噛めるようになっています。このため、柔らかいものばかりを食べていると、強い力で噛む力がおとろえ、やがては柔らかいものしか噛めなくなってしまいます。また、歯が1本抜けたのをそのまま放置しておくと、それに対応する歯には、まるっきり力が加わりませんから、その歯の歯根膜や骨がおとろえてきます。