• 目白歯周病研究会の概念と取り組み

目白歯周病研究会の概念と取り組み

日々の臨床で、歯周組織、特に歯槽骨の破壊を伴う症例に出会うことはそうまれではないはずです。そして診断の甘さもあるのか、適切な処置方法が見出せず、ただやみくもにブラッシングの強化を図ったりして歯周基本治療の期間を延ばしていることはないでしょうか?

あるいは、進行した骨破壊が認められる場合など、いったん治療を開始すると泥沼に入り込んだように抜け出すことも出来ず、ただもがき続けながら解決策を見つけ出そうと懸命の努力…。そして考えあぐねた末やっと探し当てたその策は、抜歯…。そんな経験をした臨床家も多いのではないでしょうか?

実は、これが私の歩んできた長い長いペリオの道なのです。すなわち、失敗と反省を繰り返しながら、「より確実な治療結果を得るための歯周治療」とは何かを私なりに、模索し続けてきました。

そしてふと気がついたら、そこに私のペリオがありました。それは基礎的な裏付けのしっかりした治療法とその手順を見つけ出し、そしてより安全かつ確実な実践を行うということに絞られました。その結果、患者の努力が十分に報われるような口腔環境を確立するという歯周治療の主目的に限りなく近づくことになるわけです。

目白歯周病研究会では、このような概念のもとに「予知性の高い歯周治療」を習得していただくことを指標にしています。

若林 勝夫